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【パーカッション・リボルバー】について語る [パーカッション・リボルバー]

前回のウォーカー編が、
銃の話なのか映画の話なのか中途半端な話だったので,
銃の話の方を少々補足する。

そもそも“パーカッション・リボルバー”とは、
ナニってトコから語らせていただく。
walker.jpg
パーカッション=打撃という意味で、
(打楽器もパーカッション。)
雷管にニップルを被せ打撃する点火方式を採っていて、
回転式拳銃=リボルバーであるため、
パーカッション・リボルバーと呼ばれる。

コルト社の創始者である“サミュエル・コルト”が、
世界初の量産パーカッション・リボルバーである“パターソン・モデル”を考案。
その後改良されて、ウォーカー、ドラグーン、51ネービー、60アーミーがなどのモデルが、
次々とコルト社のパーカッション・リボルバーとして生産された。
(コルト社以外ではレミントン・アーミーが有名ある。)
CIMG4670.jpg
(写真はCAW51ネービー、HWSのドラグーンとウォーカー、)

カート式のシングル・アクション・アーミ-・リボルバー、
通称“コルト・ピース・メーカー”が登場する1872年までの間、
おもに南北戦争などの戦場でパーカッション・リボルバーが使用された。

ニップルはキャップのような形状で、
walker (1).jpg
ホンモノは内側に撃発のための雷管が入っており、
こんな感じにシリンダーに装着する。

弾丸の込め方は、
とても簡単とは言えず、
結構手間のかかる作業だ。

まずは、
ハンマーをハーフコックしたら、
walker (2).jpg

銃を垂直に立て、
シリンダーの前にある溝から、
walker (7).jpg
火薬と弾丸をシリンダーに入れて、

ローディング・レバーを起こして、
walker (8).jpg

押し込んでいく。
walker (9).jpg
最後に撃発用のニップルをセットして完了。
(初期のウォーカーなどはさらにグリスを塗らなければならなかったらしい。)

この作業はカートリッジ式みたいに当然素早く作業できないので、
映画“アウトロー”では4挺も銃を持ってたりする。
(実際は4分くらいかかると読んだ事がある。)

通常分解は、
ハンマーをハーフコック、
walker (3).jpg
walker (4).jpg
バレル・ウェッジを引っ張ると、
walker (5).jpg
(バレル・ウェッジはウォーカー以降は左から引っ張る様に変更されている。)

バレル、シリンダー、が外れて完了。
walker (6).jpg
強度的にも問題があったようだ。

映画と銃の関連からすると、
パターソンが作られたのが1836年、
ウォーカーが1847年でこれ以降にパーカッション・リボルバーが大量に生産された。

南北戦争が1861年~65年なので
パーカッション・リボルバーは開戦の10年ほど前から、
終戦直後までの時代背景の映画に登場しているハズである。
アウトローもそのひとつで南北戦争の後期の話だ。

西部劇=ピース・メーカーのイメージが強いけれど、
南北戦争の時代の西部劇も多く存在し、
良く観るとパーカッション・リボルバーが使われていて、
コレってピースメーカーじゃなかったんだと気が付くハズだ。

一般にピースメーカーより長めで、
シリンダー上部にフレームがないので判別しやすい。

家庭用のテレビの画面がデカくなり画質が向上したので、
今まで脇役だったリボルバーも今では容易に確認が出来るようになった。

テレビの画面が大きくなったコトで、
こんなところにも恩恵があるものだ。
(ホント、イイ時代だ。)
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コメント 2

コメントの受付は締め切りました
名無し

ニップルって雷管はめる部品だよ
by 名無し (2013-12-25 20:25) 

たとおいね

名無しさん、ご指摘有難うございます。
記事を訂正いたしました。

突っ込みドコロが満載の記事ばかりですので、
今後も遠慮なく突っ込んで下さい。
by たとおいね (2013-12-26 16:25) 

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